2012年5月31日木曜日

圃場管理  ~雑草編~

みなさん、こんにちは。



圃場管理にはさまざまな仕事がありますが、まずこの時期大切なのは圃場内に雑草を生やさない事。或いは、生えてきた雑草をなるべく早い段階で除草することです。

雑草はやっぱり雑草魂をもっているのでいくら不遇の扱いを受けてもがんがん成長してきます。その成長のすさまじさは本当に圧倒されます。

今私を悩ます一番困った圃場はこれです↓


わかりますかね?大きく育っているのがお米の稲です。で水面下にみえるのが難防除の雑草です。
名前は「ホタルイ」くん

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%82%A4


今はかわいらしいくらいですが、決して侮ってはいけません。必ず確実に成長し、やがて水面から顔をだし、何食わぬ顔で稲よりも大きくなっていきます。


そして、お米の収量を大幅に、大幅に!下げてしまいます。


そういうわけにはいかないので、防除の方法を考えます。


まず、確認することは雑草の生育具合です。



草の初期成育段階は基本的に「~葉期」という表し方をします。

例えば




こんな感じです。右から1葉期、2葉期、3葉期、4葉期ってな具合です。

1葉期・2葉期くらいですとそれなりに除草剤が効くんですが、3葉期・4葉期になってくるとなかなか薬が効かず、

多少効いても枯らすまでいかずにまた復活してきます。



この圃場の雑草はもうすでに3葉期~4葉期・・・(早く気づけよ!)



ここまで大きくなると使える除草剤も限られてきます。





今回使用する除草剤は「ハイカット1kg」







パッケージの絵のようにザクッとやっつけてくれるといいんですけど・・どうかな・・・。












2012年5月28日月曜日

芋 園

みなさん、こんにちは。

 田植え作業も終わりまして、一段落しているところです。



今回はサツマイモを定植したので、そのことについてです。


私の住むM市には農業後継者クラブというのがあって、その会のなかでさまざまなボランティア活動をしています。
 基本的に農業の発展と周知等々を目的にして活動しています。


今回のサツマイモの定植はボランティア活動の一環で、秋になると保育園くらいの子ども達が芋掘りにやってきます。
 そのために今から苗を植えていきます。



まずは畝作りから。



こんな感じで畝をつくります。
 で黒マルチをかけていきます。


 この作業かなりきついです(汗)

マルチをかける作業が終わると芋を植えていきます。











植え終わったらたっぷりと水をかけてやります。





そして、完成!


とりあえず、植え付けは終わりました。
苗が落ち着くまで定期的に水を散布しなくてはなりませんが、ある程度大きくなるとあとはサツマイモ自身が勝手におおきくなってくれます。


 人がすることは実際はそれほど多くありません。あまりに過保護に植物をそだてるとなかなかいいのができません。

 適度に植物の本能に任せることもけっこう大切なことです。


秋にはいいサツマイモが入っているといいんですけどね♪






2012年5月26日土曜日

報告とお礼

みなさん、こんにちは。
 5月末になりました。おかげさまで今年の田植えの作業はすべて終わりました!
ケガも事故もなく無事に仕事を終えることができました。とりあえずよかったです。

 しかし、作業の内容や能率等々は改善すべき点が多々あり反省の多い春の作業となりました。


これからは圃場の管理に専念することとなります。




 




2012年5月20日日曜日

戯言(ざれごと)




この時期はいつも長靴を履いています。


昔は革靴でしたけど、今は長靴です。





ふと長靴をみると、



ハート型の泥がついてました。

























・・・ときめく事でもおきるのでしょうか・・?

2012年5月18日金曜日

難易度E

さてさて、
日々変わらず田植えの作業中です。

いつもいつも理想的な圃場条件であるといいんですが、なかなかそうはいきません。気象条件や田んぼの土質、または田んぼの形状にも仕事の能率は左右されます。


何より困るのは、前日に雨が降るなどして田んぼの中の水が多すぎるときです。これは本当に困ります。

田んぼをまっすぐ植えるのに拠り所にしているマーカーの目印が水没して見えなくなるからです!!  





通常はこう



しかし、水か多いとこう!






もうこうなるとまったく進む道がわかりません。  マ、マ、マーカーの目印~・・・・ドコ~?!!






目印が見えないのは、

天空の城ラピュタの
竜の巣に吸い込まれた


あのパズーの心境です。





この道を行けばどうなるのか・・・
あっているのか間違っているのか、皆目見当がつかない・・・







で、振り返れば


くっちゃくちゃ(怒)

  

















まぁ曲がって田んぼが植わってしまったら、基本的には従業員の男の子が植えたことにしておくんでいいんですけどね。






田植えって本当に難しいね(・е・)


2012年5月16日水曜日

除草剤散布

みなさん、こんにちは。

今日は除草剤についてです。

今田んぼの中は稲が育つのに最適の状況になっています。ですから、稲はこれからぐんぐん大きくなっていきます。

しかし! 同時に雑草にとっても最適の状況です。そして、稲よりも雑草のほうが強くて、稲のために散布した肥料成分を横取りして稲より大きく育っていきます。

火事もトラブルも何事もそうですが、初期に対応することがなにより大切です。



そこで除草剤です!

今回使用するのは「草笛フロアブル」





 除草剤も色々あるんですが、今回使用するのは水稲用初期除草剤です。(稲は枯れずに雑草だけ枯れます。或いは発芽を抑制します。)

除草剤のうんちくやりかけるとやっぱり長くなるので、またの機会に。
初期除草剤の散布時期はだいたい田植え後1週間以内です。

田植え前に散布する方法もあるのですが、マザーレイクのために基本的には推奨していません。





 散布方法はとても簡単です。液剤ですから等間隔で液を田んぼの中に散布するだけです。



 こんな感じです。10a(1,000㎡)に1本やります。



水に落ちると白く濁って、

1日~2日かけて田んぼ全面に拡散していきます。











 基本的に水稲用除草剤はほとんど普通物です。

 毒物や劇物などのきつい農薬ではありません。
 一応念のため・・・。

とりあえずこれで雑草が生えないとおもいます。(^β^)












2012年5月12日土曜日

VSアブラムシ②

スプレーに農薬を充填しまして、いざアブラムシ退治です。
スプレーは前に使用した農薬スプレーの空きを再利用しました。


農薬ですので使用するときは、ゴムの手袋をはめて作業します。
 大丈夫だろうと思っているとうっかり手にかかったりします。



 経験上、手に農薬がかかるとつめのあいだから農薬が浸透してジンジンと痛みます。

 使用されるときは是非気をつけてください。








 安全に留意して木に散布していきます。


 



こいつはブドウです。→


 アブラムシはついてませんでしたが、予防のためにこの木にも散布しておきました。















←これがアブラムシの生息する木です。

 スプレーで総攻撃です!








 選定したスミチオンは接触系毒の部類に属しまして、虫に接触して虫が死ぬ農薬です。
農薬も色々ありまして、触れたら死ぬ系や、葉っぱに浸透して虫が葉っぱを食べたら死ぬ系など色々あります。虫の脱皮を阻害したり、促進させたりして駆除する農薬もあるくらいです。
 



 ここらへんの話はややこしい上に長くなるのでまたの機会にしたいと思います。







 アブラムシの生息する場所は葉っぱを見ればだいたいわかります。葉っぱがね、まるまっているんですよ。

 
この手でもっている葉っぱの下の所。
 

くるくるっとまるまっているでしょ。
ここがまさしくアブラムシの巣です!

アブラムシは葉っぱにストロー状の口を突き刺して葉液を吸って成長します。
なので、必然的に虫の居るところは水分不足でまるまってしまいます。

 そこをひらけて薬を散布します。






 上の写真のアブラムシ見えますかね?葉っぱを1枚ちぎってみました。まるまっているところをひらけると、こうやって虫が住んでいます。





  こってりと農薬を散布しましたんで、きっちりと駆除できたと思います。(^0^)!



 









終わった後はきっちり洗浄して後始末♪



















2012年5月8日火曜日

VSアブラムシ

みなさん、こんにちは。

今回は世界の平和のために、食料の安定需給のために、アブラムシ君には死んでもらいます!

まずは、農薬の選定です。農薬のパッケージを見ると何の野菜にやっていいかとか、どの果樹にやっていいとか書いてますんでそれを参考に農薬をえらんでくださいね。


よくわからんって方はまた連絡いただきましたら、一応農薬(毒物・劇物)の国家資格を持っている私がそれなりに返事しますんで、どうぞ。

今回採用したのは「スミチオン100ml」です。
スミチオンはかなり色々な農作物に登録のある(登録ってのはつまり使えるってこと)農薬です。
だいたい1000倍で希釈します。


サイズはこんな感じです。わかりやすく缶コーヒーと並べてみましたが、
飲み物と一緒に農薬は管理してはいけません。
あと農薬を飲料用の入れ物に入れることも禁止されています。

誤飲を避けるためです。











さて、まずは必要量を測ります。



わかりますかね?この写真の右側のスプーンの部分に農薬が入っています。
で、今私はバランスをとっています。

スプーンの枝のところにメモリがふってあって、そこに指をのせてヤジロベーのように均等になればメモリの量がスプーン側に入っているってことです。

今回は1CCも必要ないので非常に微妙なところでした。



スミチオンの原液は

こんな感じで、ウイスキーみたいな琥珀色をしています。


実際使用する農薬の原液はたったこれだけです。

たったこれだけですよ!

あまり農薬を毛嫌いしないでくださいね。

農薬は食の安心・安全にかなり貢献していると、私は思います。



この農薬を水で希釈します。



水で希釈しますと、



こんな感じで乳白色になります。牛乳みたいな感じですが、杏仁豆腐の色が一番近いと思います。



これをスプレーに入れて、





アブラムシ退治とまいりましょうか♪






2012年5月7日月曜日

果樹の木

みなさん、こんにちは。

おかげさまで田植え作業も順調です。
今日は、前に紹介しました果樹の木のことです。


田植えの作業は天候やさまざまな原因で予定通り進まないことがあります。なのに私は今まで天気やトラブルを想定に入れず予定を組んでいたので、意味もなくバタバタして大変でした。

そこで、今年から予備日を設けることにしました。予定がずれてもその日でカバーするためです。

ですが今年は以外にも予定通り進みまして、一日少し時間の空く日がありました。

そこで、春先に定植した果樹の生育具合を細かく見てみることにしました♪

←これはなんの木かわかりますか?













正解はブドウです!





これは、レモンの木です。→





レモンは実はバラみたいな棘があります。あんまり人に食べてほしくないんですな。


きっと。






←これは、わかりますか?




















この木はぼくの好きな野生味あふれるりんご君です。どの木よりもガンガン葉っぱをつけてます。






これは桃の木です。→






・・・なんか葉っぱの形が変ですな・・・







よく見てみると、





あぁーー!! アブラムシやないか!少し分かりにくいですが、この葉の裏の黒い点々はにっくきアブラムシ!
アブラムシって何?って方は下記にアクセスしてみてください。(普通のウィキペディアです。エッチなサイトにはつながりません)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%82%B7




見つけたからには黙っておれぬ。

はい、即刻殺虫剤で~す。





2012年5月2日水曜日

代かき②

水がそれなりにいい感じで入りましたので大型機械で代かき作業です。



 ちょっと水がおおすぎましたね・・・。


このトラクターの後ろについているアタッチメントはサイバーハローといいます。長さが3㍍85㌢あります。
       ↑         ↑
いい写真がなかったのですが、上の矢印のところで折れてコンパクトにたためます。






 これは代かきの前に高低を直す作業です。



 ・・・もっと写真をとりたかったのですが、なんせこの仕事難しくて写真を撮るまで気持ちがまわりませんでした。
 すみません。



トラクターの中からの景色はこんな感じです。

 




代かき(しろかき)①

みなさん、こんにちは。

 今日は代かき作業についてです。代かき作業とは、田植えの前に田んぼを均平する作業のことです。


 実はこの代かき作業、農作業のなかでは最難関の作業で、とっても難しいです。私もまだまだ修行が足りず、思ったとおりにはできません。一応10年近くやっているので、理想の田んぼはイメージできるのですが、なかなかそれには到達できません。



 まず、最初のネックは田んぼに入れる水の量です。



 私の耕作している田んぼはバルブを開けると水が出るので、入水は楽チンです♪
用水から水を引く場合はちよっとした水の取り合いがおきます・・・(ちょっとじゃないかも)。気の弱い私はきっと水の取り合いになると負けてしまうと思うので、バルブで本当に良かったと思います。先人の人々が土地改良してくれたお陰です!


少しすると水は田んぼ全面に広がっていきます。



 ここからは腕の見せ所(バルブを開けるか閉めるかだけですが)。



だいたい3回くらいにわけながら入水し、理想的な水量にしていきます。









 
←ちょっと水が多いですね。見た感じは。ですけど一晩経つと土の塊が水を吸って、次の日にはいい感じになってます(^з^)












 そして、やっと機械で代かき作業です!!